兵庫県加古川市にある個別指導塾「学研CAIスクール加古川校」塾長の桂です。
受験勉強

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最近、ある受験生に
「受験勉強って意味あるんですか。」
「大学や社会で、受験で勉強したことを使うんですか。」
と、真顔で聞かれましたので、私なりにお答えしようと思います。
1.入学「資格」試験
大学の先生は、自分の研究で忙しく、講義(授業とは言いません)で
手とり足とり教えてくれません。2段階も3段階もレベルの高いことを
何の予備知識もない学生に平気で話す先生もいらっしゃいます。
受験に出てくる事項一つ一つの知識自体を直接すべて「使う」かどうかは
わかりません。
しかし、そこの入試問題が解けないようでは、入ってからも、講義について
いけないはずです。入学する「資格」があるかを見られているのです。
2.選択の「幅」
受験する学部学科を、教員免許の取得や、医学、司法、建築、税務ほかの
国家試験合格など明確な目的を持って選んだ人もいれば、高校までで勉強
した科目と比べて一番向いていそうな名前の学部学科を選んだ人もいるでしょう。
もちろん、入れるのは1つの学科であり、その道を進むのが一番良いのですが、
大学はもっと自由です。
総合大学であれば、工学部生が理学部の講義を聞いたり、理系の学生が外国語の
ゼミに参加させてもらったりもできます。
何を勉強するかは自由であり、大きな大学に行くほど、その選択の幅は広がります。
先生方は専門分野のプロであり、質問しに行けば喜んで答えてくれるはずです。
人生において、何か一つ本気になれることと出会うということは素晴らしいこと
だと思います。
3.文化の拠点であるキャンパス
二十歳前後の4年間をどこでどう過ごすかはその後の考え方に大きな影響を与えます。
広いキャンパスを行き交う人数は高校までとは桁が違います。
留学生も多いですし、海外からの先生も来られて、講演会や会議も開かれます。
そんな交流の拠点であるキャンパスで学業はもちろん、文化活動やスポーツにも
打ち込むことは、貴重な経験として思い出に残ることと思います。
中には、在学中にベンチャー企業やNPO法人を立ち上げたり、突然、役者を目指す
と言い出し、演劇学校を受験して合格してしまう強者(つわもの)もいるかもしれ
ません。伝統のあるいい大学に行くほど、そんな「すごい奴」に出会う確率も高く
なります。
さらに、初めての場所で一人暮らしをする場合は、その地域の言葉、食べ物、習慣や
考え方に触れられます。卒業してからも、学生時代に住んだ街を訪れる人は多いよう
です。
4.就職段階における意味
自営業でない限りは、ほとんどの人は、会社、省庁、役所、事業所、工場など
何らかの「組織」で働くことになるはずです。
上下方向に細分化された組織の内部には、色々な種類の横断的な派閥があります。
縦と横の2通りにした方が情報の信頼度が増し、管理上のリスクが小さくなるからです。
仕事をするにあたって、「経験」は、その機会がないと得られませんが、所属する
グループの立ち位置によっては、その仕事に挑戦する機会も与えてくれません。
一方で、人の評価というものは難しく、コストもかかるため、現在の不況の中では、
企業側も時間をかけて人を吟味する余裕がなくなりつつあります。
数年後は、そのような組織の入り口に立とうとしている皆さんにとって、出身大学
というのは強い意味を持ちます。入学「選抜」試験を突破したことはそれだけの力量
のある人材だとみなされるからです。
以上、先生方のお話も参考にして、あくまでも、「一つの見方」として、書かせて
頂きました。
当校では、中学生を主体に指導しておりますが、高校の選択によって進学する大学の
範囲もしぼられてきますので、まだ早いかもしれませんが、参考にして下さい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。